12月といえば年末調整で大忙しの時期ですが、もう一つ、忘れてはいけない大切な手続きがあります。 ポストに届いた封筒を見て「これ何だっけ?」と思った方もいるかもしれません。
今回は、意外と知られていない「償却資産税(しょうきゃくしさんぜい)」についてお話しします。
1. 償却資産税は「固定資産税」の仲間です
「償却資産税」とは、ざっくり言うと固定資産税の一部です。 土地や建物を持っているとかかるのが固定資産税ですが、事業で使っている「機械」や「備品」、「内装設備」などにかかるのが、この償却資産税です。
パン屋さんで言えば、以下のようなものが対象になります。
- 高額なオーブンやミキサー
- 陳列棚や冷蔵ケース
- テナント店舗の内装工事代
これらは使えば使うほど価値が減っていく「減価償却資産」ですよね。この「償却」していく資産に対してかけられる税金なので、償却資産税と呼ばれています。
2. 時間が経てば税金は安くなる?
この税金の計算方法は、シンプルに言うと「資産の今の価値 × 税率」です。
ポイントは、買った時の値段ではなく、「今の価値(評価額)」にかかるということ。 減価償却によって、モノの価値は年々下がっていきますよね。それと同じように、税金の計算の元になる評価額も、毎年徐々に下がっていきます。
つまり、時間が経てば経つほど、納める税金は安くなっていく仕組みになっています。
3. 免税点は「150万円」です
「うちは小さな機械しかないから関係ない?」と思われた方、一つの基準があります。 それが「免税点150万円」というラインです。
持っている償却資産の評価額の合計が150万円未満であれば、税金はかかりません(免税)。 ただし、これは機械1台ごとの値段ではなく、お店にある対象資産すべての合計額で判定します。 「チリも積もれば」で、内装工事代などが含まれると意外と150万円を超えているケースも多いので注意が必要です。
4. 手間はかかるけど、節税のチャンスも
実はこの償却資産税、安くする方法もあります。 例えば、新しい機械を買う時に**「経営力向上計画」**などの認定を国から受けておくと、数年間にわたって税金が半分になったり、ゼロになったりする特例措置があるんです。
申請書類を作るのは確かに手間がかかります。 でも、大きな設備投資をする場合などは、その手間に見合うだけの節税効果(数十万円単位になることも!)がある場合が多いです。
「難しそうだから」と諦めずに、規模感によってはチャレンジする価値が大いにあります。
まとめ
所得税や法人税に比べると、ちょっと影が薄い「償却資産税」。 ですが、
毎年1月1日時点の資産状況を申告しなければならない、立派な納税義務です。
年末年始の忙しい時期ですが、届いた申告書の封筒をそのままにせず、しっかりチェックしてみてくださいね。
